【前置詞の距離感】"know" と "know of"、心の距離を測る
「熟語は理屈抜きで覚えるもの」と思っていませんか?実は英語には、「単語と単語の物理的な近さ(Closeness)が、そのまま関係性の深さを表す」という明快なルールがあります。
1. 「近さ」が表す関係の濃度
他動詞(knowなど)が目的語を直接取る形は、単語同士が隣り合っています。この「距離の近さ」は、対象に直接触れているような密接な関係を意味します。そこに前置詞が割って入ると、単語間に物理的な隙間ができ、関係性は一気に「遠く、間接的」になります。
・I know him.(Closeness:高)
→ 間に何も挟まず単語が密着しているため、彼と直接的な面識があり、性格なども深く知っている密接な関係です。

・I know of him.(Closeness:低)
→ 動詞と彼の間に of というクッションが入ります。物理的な距離が開くことで、「彼」そのものではなく、彼の「周辺情報」を間接的に知っているという遠い関係になります。
2. 難関大長文を読み解く「空間の論理」
難関大の複雑な英文では、前置詞一つが描くこの「距離の配置」を読み取れるかどうかが、正確な読解の分かれ目となります。
入試で差がつくポイント!
Direct: Hear the news.(ニュースの内容を直接聞く)
Indirect: Hear of the news.(ニュースの存在を「噂」として聞く)
このように、「前置詞がある = 単語の距離が開き、間接的になる」という論理を知るだけで、読解の精度は劇的に上がります。表面的な暗記を捨て、ネイティブが持つ「空間的な配置」の感覚を掴むこと。それが難関大合格、そしてその先の英語力へ繋がります。
 
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